2009年12月21日
東証新システム(アローヘッド)を踏まえ、当社も個人投資家向け次世代新システムを投入
〜 アローヘッド同様の最新技術を使い、個人投資家向けに板乗り超高速化させ処理速度の画面表示 〜
〜 アローヘッド同様の最新技術を使い、個人投資家向けに板乗り超高速化させ処理速度の画面表示 〜
カブドットコム証券株式会社は、2010年1月4日(月)より稼動する東京証券取引所の次世代システムである、「arrowhead」(アローヘッド)、および、新統合ネットワークである「arrownet」(アローネット)の稼動に合わせて、東証同様に最新のIT基盤を利用したシステム刷新を行い、サービス拡充を行います。アローヘッドは注文・約定処理の高速化といった投資者のニーズや注文の小口化、取引件数の急激な増加に対応するため、新たに開発された売買システムです。応答速度について、5ミリ秒(1,000分の5秒)という超高速な処理能力を兼ね備えたシステムであり、当社は執行速度の高速化を行い板乗り(当社のサーバで注文を受けてから取引所に送信するまで)時間を画面に掲載する事、また自動売買の根幹となる時価情報についてアローネットから直接取得し自動売買の超高速判定を行うなど、売買執行能力を重視したサービス提供を行います。
● アローヘッドを踏まえた当社システム対応内容
| カテゴリ | 東証変更点 | 当社対応内容 |
| 株式売買 システムの 刷新 |
株式売買システムの新規構築 | 当社売買システムを刷新し、注文取次ぎ処理における処理時間を従来速度より160ミリ秒の高速化 |
| 注文応答時間の高速化(5ミリ秒) | 余力計算等の注文チェック処理において、メモリデータグリッドシステムの採用により、従来速度より400ミリ秒の高速化 | |
| 約定管理システムにおいて、データベースアクセス方法の変更により、20ミリ秒の高速化 | ||
| 板乗りまでに経過した時間(ミリ秒)を注文単位に画面に掲載します。 | ||
| 市場情報の拡充 Flex Standard |
情報配信時間の高速化(3ミリ秒) | 逆指値等を管理する自動売買管理システムにおいて、重要な条件注文に関する価格情報の受信は、情報ベンダ経由からarrownet・東証相場報道システムへの直結接続に変更し、30ミリ秒の高速化 |
| 複数気配情報を上下5本から8本に拡大 | Web画面、携帯チャネルの各種板情報画面の表示気配本数を8本に変更 (携帯アプリは2010年1月中に対応予定) |
|
| 上下9本目以上の気配数量を集約した情報の提供 | 複板・カブボードフラッシュ、カブマシーン等の画面へOVER/UNDER気配数量情報の表示 | |
| 時価表示の詳細化(分→秒) | 秒単位で情報を取り込み、画面には分までの表示を行う | |
| Flex Full | 全ての板情報の提供 | 専用ツールにて対応予定(2010年春を予定) |
| 売買制度変更 | 半日立会いの廃止 | 対応 |
| 呼値の刻み値の変更 | 対応 | |
| 制限値幅・特別気配の更新値幅変更 | 対応 | |
| 板寄せ時の合致条件変更、ストップ配分の成立条件変更 | 当社での対応不要 | |
| 連続約定気配 | 当社での対応不要 | |
| 同時呼値の配分ルール変更 | 当社での対応不要 |
● 東証が高速化される事による証券会社の売買執行能力競争の幕開け
東京証券取引所は、アローヘッドの開発にあたり、従来のデータベース(磁気ディスク装置にデータを記録し、容易に検索・抽出を行えるようにしたもの)を利用せず、メモリ上にデータベースを再現する、メモリデータベース技術を新規に構築して100倍という劇的な高速化を実現しています。一般的にはメモリデータベースは、一般的なデータベースの10倍〜数100倍ほど高速になると言われており、世界的に見ても、海外の取引所や外資証券会社、機関投資家は、豊富な資金力とIT力を活かしてこのような低レイテンシ向けシステム(低遅延かつ、高価で高性能なシステム)を導入、構築、利用しています。コンピュータの中で最も遅い部分は、一般的には磁気ディスク装置であり、その機能は、データベースになります。データベースは重要な情報を蓄積、検索するためにシステムには必要不可欠ですが、東証は今回のアローヘッド対応で、独自技術でメモリを3重化した機械にデータを分散し、安全面を確保した上で、遅い磁気ディスク装置を使わず、従来の百倍以上という速度を手に入れる事が出来ました。
現在のネット証券を含む証券会社の個人投資家向け取引基盤は、営業店向け売買システムをベースにカスタマイズし構築されています。ネット証券の1社分を営業店の一つとして見立て旧来からのシステムを個人投資家向けに提供されており、インターネット部分のみ接続を行う、いわゆるネット証券のためのフロントシステムが付け加えられる形で提供されています。各社は個人投資家向けの注文チェック等、営業店向けシステムのデータベースを元にした多くの複雑なチェック処理が必要です。従って板乗り(注文を受け付けてから取引所に送信するまで)時間までに数秒ほど掛かります。これに対し当社は、ネット証券専用の売買システムを一から開発しており、同等なチェックは一まとめに最適化されています。さらにこのたび当社は、東証の採用した技術と同様に、メモリデータグリッドシステムを米国GemStone社から購入し、アローヘッドを踏まえた個人投資家向け次世代売買システムを投入いたします。これは低速な磁気ディスクの代わりに、高速なメモリを複数台の連なったサーバで高速接続し、時間の掛かるフロントチェック処理を高速に行います。さらに時価情報も従来の情報ベンダー経由に加え、東証相場報道から直接遅延の無いデータを取得する事で個人投資家向け最良の執行システムとなると考えております。

● 板乗り速度No1を確保・維持するために、注文処理時間の画面表示および開示を行います。
| 当社の板乗り(当社のサーバで注文を受けてから取引所に送信するまで)を2009年7月に計測したところ、約2秒の時間が掛かっており、このうちチェック処理が約7割程を占めておりました。これらの処理を今回のデータグリッドを活用する事で、板乗りを500ミリ秒以内に短縮し、個人投資家向け売買システムにおいて最速となる事を目標としております。お客さまにも、その速度を実感していただくため、当社ではアローヘッド開始時に、注文受付画面および注文約定照会画面に板乗り速度を掲載いたします。加えて、月次のシステムレポートに、その状況を開示してまいります。 | ![]() |
● アローヘッドに完全対応した自動売買
アローヘッドは5ミリ秒という高速性で動作するため、あらかじめ指定した条件に従って発注処理を行う自動売買も安全、確実、かつ高速に処理されなければなりません。アローヘッドに完全対応したと言える自動売買の条件は、下記の3つを兼ね備える必要があります。
1)情報ベンダーを経由せずにアローネット(東証相場報道システム)に直結し、低遅延でデータが受信できる事
2)自動売買を管理するトリガーシステムは従来のデータベースシステムを利用せず、高速なメモリシステムで稼動する事
3)アローヘッドで想定される膨大な量の歩み値に対し、高速に精査可能なシステムが存在し、SLAサービス(機械的にモニタリングし、最良執行義務を精査するシステム)が提供される事
<ネット証券各社の自動売買対応表>
| 注文方式 | カブドットコム証券 | SBI証券 | 楽天証券 | 松井証券 | マネックス証券 |
| 逆指値注文 | ◎ (特許第3875206号) 2000年6月より提供 |
○ | ○ | ○ | ○ |
| W指値注文 | ◎ (特許第3754009号) 2001年12月より提供 |
× | ○ |
○ |
○ |
| ±指値注文 | ◎ (特許第4076512号) 2002年11月より提供 |
× | × | × | × |
| リレー注文 | ◎ 2000年11月より提供 |
× | × | × | ○ |
| Uターン注文 | ◎ 2001年12月より提供 |
× | × | × | ○ |
トレーリング ストップ注文 |
◎ 2007年1月より提供 |
× | × | × | × |
自動最良 執行注文 |
◎ 2009年4月より提供 |
× | × | × | × |
時間指定注文 |
◎ 2009年11月より提供 |
× | × | × | × |
2009年12月21日時点
※◎…アローヘッド完全対応、○…対応、×…未対応
※注文方法の名称は当社サービス名を記載しております。
※各社の対応表は、当社と同等のサービスを提供しているかの有無を表記しております。
● アローヘッド及び自動売買に関する啓蒙活動を実施してまいります
アローヘッドの稼動開始に伴い、高速化だけではなく、複数気配情報の拡大、呼値の刻みや制限値幅及び特別気配の更新値幅の見直し等の売買制度の見直しについて、当社は東証との共同セミナーやインターネットによる情報配信、アローヘッド時代の自動売買の手法を記載した書籍などを提供し、お客さまへのアローヘッドに関する啓蒙活動を実施してまいります。


















